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試用期間とは何かの詳細6つ|期間の設定方法や延長・給料設定額の決め方

試用期間とは?

試用期間とは採用した人に実際の業務(通常業務)を任せてみて、本当に採用するかどうかを判断するための期間です。

 

業務適性を見極めるためには一定の時間が必要なので、3ヶ月ほどの試用期間を設けるのが一般的です。

 

試用期間とは本採用が前提の期間であり、労働契約も締結しているので、第三者も理解できる明確な事由なく本採用されないこと(解雇されること)はありません。

エンジニアの採用期間とはどのような期間?

試用期間とは業務適性をみるための期間で、エンジニアの場合は備えている知識や技術力も確認されます。現在の技術力はもちろん、将来性(今後の成長)も重要になります。

 

エンジニアの中途採用の場合はほぼ経験者採用であるため、即戦力と見込めるかどうかが見極めポイントとなります。

試用期間とは何かの詳細6つ

厚生労働省の公表したデータによると、職業問わず約7割の会社が試用期間を設けています。

 

しかし、試用期間は法律で定められているものではないため、「試用期間が延長された理由が不明確」「解雇された(本採用されなかった)のが納得できない」などトラブルが発生しています。

 

試用期間とは本採用するかどうか見極める期間なので、結果採用しなくても法的問題はありませんが、試用期間とは何かを理解した上で設定し、延長や解雇などに対しては十分な配慮が必要となります。

 

また、試用期間や試用期間中の給与については、求人票、雇用契約書、就業規則などに明記することで雇用トラブルを防ぐことができます。

試用期間とは何かの詳細1:試用期間がある目的や理由

試用期間とは、企業が新しく採用した従業員の適性や能力を把握・評価して本採用にするかどうか見極めるための期間です。

 

試用期間は新卒採用に限らず中途採用の従業員も対象となり、雇用形態にかかわらず適用されます。

 

試用期間は会社と採用者の両者が適性をはかるための期間です。本採用が前提となっていますが、試用期間中または満了後の退職・解雇については通常雇用中よりも条件が少しやさしくなっています。

試用期間とは何かの詳細2:研修期間との違い

試用期間と研修期間の大きな違いは業務内容です。

 

試用期間とは通常業務をする能力・適性を確認するための期間なので、対象者は通常の業務を行います。

 

一方で、研修期間は通常業務ではなく、その前の段階である接客マナーやロールプレイングなど仕事の基礎を学ぶことが仕事となります。研修期間を経ることで、対象者は通常業務を行うためのスキルを身につけることになります。

 

研修期間は新入社員が対象となるケースが多く、経験者採用が多い転職では設けられるケースが少ないです。

試用期間とは何かの詳細3:期間の設定方法

試用期間の長さについて法的な制限はありません。

 

試用期間を設定している企業の多くが6ヶ月未満で、1年を超えることはありません。

 

期間を決めて雇用する場合の契約期間は労働基準法で原則1年以下となっているため、試用期間は最長1年と一般的に理解されているからです。

平均的な期間

試用期間の平均的な期間は2~3ヶ月間です。

 

3ヶ月が多い背景には会社を対象とした助成金の制度(トライアル雇用)です。トライアル雇用とはハローワークや職業紹介事業者等の紹介により職業経験・技能・知識等が不足している人を一定期間試行雇用したときに受けられる助成制度です。

 

トライアル雇用の助成期間が最長3ヶ月間なので、試用期間を3ヶ月間と設定している会社が多いようです。

試用期間とは何かの詳細4:試用期間の延長は可能か

試用期間とは契約書で取り決めた、本採用するかどうかを見極めるための期間です。

 

試用期間の長さは開始時に合意している契約書に基づいています。そのため、会社の一方的な都合による試用期間の延長は原則認められていません。

延長が可能な条件

  • 試用期間中に注意した結果、改善する意思が見られる
  • 採用する意思はほぼ固まっているが確定までもう少し時間が欲しい

試用期間とは本採用にするかどうかを見極めるテスト期間なので、延長できる事由は適性に疑問や改善余地がある場合が一般的です。

 

延長理由として、不適切な部分を指摘した結果として改善する意思がみられるので判断にもう少し時間が欲しいというケースが多いです。

 

延長する場合は双方ともに合意したことを示す同意書を取り交わす必要があります。また、原則では延長そのものが認められないことなので、試用期間を延長して改善が認められたら本採用しなければなりません。

試用期間とは何かの詳細5:試用期間の給料設定額の決め方

試用期間中の給与が本採用時より低くても問題ありませんが、会社と従業員の間で合意が必要です。試用期間中の賃金額については、企業に合意内容を記載した書面を交付する義務があります。

 

また、試用期間中の給料は不当に低くしてはいけません。

 

まず最低賃金を下回ってはいけません。最低賃金は毎年地域別に改定されるので、試用期間中の給与の設定は年ごとに必ず確認するようにしましょう。

 

さらに、試用期間中でも残業代、深夜残業代、休日出勤代などの手当は必ず割増賃金を支給しなければいけません。

試用期間とは何かの詳細6:試用期間を設定するにおいてやるべきこと

試用期間とは本採用を前提としており、労働契約を締結しているので本採用後の従業員と同等の扱いをしないといけません。

 

試用期間中でも各種保険に加入すること、そして残業代も支払う必要があります。また、試用期間中の従業員の扱いについてはトラブルに発展しやすいため、細則を就業規則などにまとめておくことが大切です。

各種社会保険に加入させること

法律では試用期間中の労災は本採用時と同じように扱われると決まっています。試用期間中でも従業員と会社の間では労働契約が締結されているからです。

 

そのため、会社には試用期間中でも従業員を社会保険に加入させる義務があります。社会保険とは雇用保険、健康保険、労災、厚生年金です。一部のパート従業員に関しては社会保険に加入させる必要はありません。

 

試用期間中のトラブルに労災と保険に係ったものは多く、中でも従業員は労災保険や健康保険など社会保険に加入させないで事故が発生するなどしたトラブルに発展することが多いです。

残業代も払うこと

試用期間中の従業員に対して、残業や休日出勤を求めることは法的に問題ありませんが、試用期間中でも法定労働時間を超える労働に対しては固定給とは別に残業代を満額支給しなければいけません。

 

法定労働時間は1日8時間で、これを超える分については試用期間中の従業員でも割増賃金となります。割増賃金の最低ラインは労働基準法で規定されています。

就業規則・労働契約書に盛り込む

試用期間とは本採用に値するか見極める期間なので、その結果解雇する(本採用を見送る)可能性もあります。

 

トラブルを防ぎつつ退職してもらいやすくするには、労働契約書や就業規則に試用期間に関する内容を盛り込む必要があります。

 

就業条件や労働契約書には、試用期間、場合によっては試用期間が延長すること、本採用が見送られる事由、解雇通知についての4点は忘れずに明記するようにしましょう。

退職・解雇における試用期間とは

試用期間とは本採用を前提とした見極め期間で、試用期間中の従業員と会社の間では「解約権留保付労働契約」が締結されています。

 

本採用が前提なので正当な理由なく一方的に契約を解除したり、試用期間満了後の本採用を拒否したりすることはできず、強行した場合は不当解雇と見なされる可能性が高いです。

 

また、試用期間中の解雇は従業員に対して大きな不利益を与えてしまうため解雇権乱用法理の制約があり、客観的に見て納得できる合理的な理由が必要となります。

 

以下で試用期間中の退職・解雇に関するポイントを解説します。

正当な理由がない限り簡単に解雇できない

試用期間中に従業員を解雇することは簡単ではないですが、客観的に見て合理的と判断される理由があれば可能になることもあります。

 

どのような理由が解雇できる事由に該当するのか、解雇を通知するタイミングを紹介します。

試用期間中に解雇できる事由とは

  • 勤務態度が非常に悪い
  • 遅刻や欠勤を繰り返す
  • 申告された履歴に関して重大な虚偽があった

試用期間中の従業員の解雇は本採用後と比べると比較的自由ですが、以上のように客観的に見て社会通念上適当と考えられない場合以外の解雇は認められません。

 

トラブルを防ぐために解雇事由の証拠を記録し、保管しておくようにしましょう。

解雇通知する場合のタイミング

試用期間中でも解雇予告は必要で、解雇予告は少なくとも30日前にしなければいけません。但し、試用期間中かつ採用から2週間以内の解雇の場合は、解雇予告は不要です。

 

一部の場合を除き、解雇予告せずに試用期間満了と同時に解雇する場合は、30日分以上の平均賃金の解雇予告手当を支払う義務が発生します。

試用期間とはどんな期間なのかを理解しよう

就職や転職のときに適性試験や数回の面接を受けますが、それだけで会社はその採用者の能力や適性など全てを把握し評価することは極めて難しいです。

 

そのため、実際の業務を一定の期間やってもらって適性を図る期間を設けるのが一般的で、この期間が試用期間です。

 

試用期間を設けるかどうかは法律で決まっておらず、会社で自由に設定できます。しかし、試用期間がどんな期間であるかを理解し、トラブルを防ぐためには何をすべきかを理解して設定しなければいけません。