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懲戒解雇とは?8つの対象事象と押さえておきたい確認事項を紹介!

懲戒解雇とは?

懲戒解雇とは、社員に対して会社側が行える中で最も重い処分法です。社員が勤務において、大きな不利益を会社側に与えた場合などに発生します。

 

解雇には大きく分けて、懲戒解雇と整理解雇と普通解雇の3種類に分けられます。それぞれ会社側の対応や、社員の今後に大きく影響することなので違いを知っておくことが大切です。

 

社員の勤務態度や状況などに合わせて、正しい処分をしていきましょう。

整理解雇との違いは?

整理解雇とは、いわゆるリストラです。会社側の運営に支障をきたした場合に、人件費削減のために行います。

 

懲戒解雇は即日解雇が可能ですが、整理解雇は原則として30日前に解雇予告をすることが一般的です。社員に対して罰則的な処分として懲戒解雇を処されるのに対し、整理解雇は会社側の都合により解雇処分をするということになります。

普通解雇との違いは?

整理解雇とは別の理由で、社員を解雇処分するのが普通解雇です。理由は本人の病気などにより出勤が難しい場合、能力不足や成績不足など会社が求めるレベルに達していない場合に用いられます。

 

普通解雇の場合は解雇予告手当や退職金の支払いなどが必要です。懲戒解雇の場合は労働基準監督署が認めた場合に限り、解雇予告手当を支払う必要はありません。普通解雇も30日前の予告が一般的です。

エンジニアが懲戒解雇になるケースとは?

ではどのような場合に、懲戒解雇処分がくだされるのでしょうか。エンジニアが懲戒解雇になるケースをいくつか紹介します。

 

やはり著しく会社に不利益を与えた場合や、同僚や部下に対してモチベーションを低下させるような勤務態度をとった際にくだされることが多いようです。

 

懲戒解雇は社員の将来も左右しますので、下記のケースも参考にしながら、慎重に判断をしていかなければなりません。

懲戒解雇対象となる8つの事象とは?

懲戒解雇の対象となるのが、次の8つのケースです。やはり法に触れるような重大な事件が発生した時に、懲戒解雇と処されることが多いと言えるでしょう。

 

逆を言えば次の8つのケースに関係の無い勤務態度で懲戒解雇にすることは、会社にとってもリスクが発生するということです。不適切な懲戒解雇処分は、後に訴訟を起こされた際に会社に不利益を与えてしまう場合があります。

懲戒解雇対象1:金銭や物品の横領

横領や着服など会社に大きい損害を与えた場合は、このケースに当てはまります。刑事責任にも問われる犯罪行為をされた際には、懲戒解雇処分が認められることが多いです。

 

ケースによっては懲戒解雇処分と同時に、損害賠償請求と刑事告訴も合わせて行う会社もあります。

懲戒解雇対象2:重要な業務命令拒否

業務命令違反、もしくは業務命令拒否なども懲戒解雇の対象になる場合があります。このケースも少なくありません。しかしこの際に気をつけておきたいのが、業務命令が常識の範囲を超えていないかです。

 

明らかに不可能な業務命令を課された場合には、拒否することも社員の権限となります。業務命令拒否を理由に懲戒解雇の対象にする場合には、会社への不利益や秩序に対しての影響が基準です。

懲戒解雇対象3:重大なセクハラ

セクシャルハラスメントの内容によって、処分内容は異なります。被害者のことを考えれば内容に重いも軽いもありませんが、初回のセクハラにより懲戒解雇となるケースは少ないようです。

 

しかしセクシャルハラスメントの中でも、強制わいせつや脅迫など重大なケースにおいては1度目で懲戒解雇処分の対象となります。被害者側・加害者側・周辺の人物からヒアリングを行い、真実を明らかにした上での処分が大切です。

懲戒解雇対象4:重大なパワハラ

セクシャルハラスメントと同じように、通常であればパワーハラスメントも初回で懲戒解雇という処分には至りません。しかし恐喝や傷害など刑事事件に発展するような内容であれば、懲戒解雇の対象となります。

 

パワハラ・セクハラどちらにおいても、内容をしっかりと把握した上での処分が必要です。発生した時点で懲戒解雇の事象とならないことは覚えておきましょう。

懲戒解雇対象5:重大な勤怠違反

勤怠違反の対象とされるのが、無断で遅刻・早退・欠勤をすることではないでしょうか。特に無断欠勤が長期化する場合には、悪質と判断され懲戒解雇の対象になる場合があります。

 

しかし無断欠勤において懲戒解雇を行う際には、欠勤理由を把握することが大切です。内容によっては懲戒解雇処分をしても、認められないケースがあります。

 

弁護士などと相談しながら、慎重に進めていきたい対象のひとつです。

懲戒解雇対象6:重大な経歴詐称

会社の秩序に良くない影響を与える程の、重大な経歴詐称は懲戒解雇の対象になる場合があります。

 

少し極端な例になりますが「医者が医師免許を持っていない」「タクシードライバーが車の免許を持っていない」などは、会社に大きな不利益を与えるため懲戒解雇の対象となる可能性が高いでしょう。

 

人事評価に影響しないものは、懲戒解雇処分を通達しても無効になるケースがあります。

懲戒解雇対象7:悪質な交通違反

初犯か再犯によって、交通違反の処罰は変わってきます。悪質な交通違反の例としては、勤務時間内外どちらにおいても酒気帯び運転による重大な過失事故などを起こした際に懲戒解雇の対象となるケースが挙げられます。

 

またバスやタクシー、運送会社の運転手など車の運転がメインとなる社員においては、再三の注意においても規則違反が改善されない場合も、懲戒解雇の対象となる場合もあります。

懲戒解雇対象8:会社の名誉を棄損する犯罪

会社の社会的評価を著しく低下させるような勤務、言動を行った際に懲戒解雇の対象となる場合があります。勤務中においては判断がしやすいですが、注意しておきたいのがプライベートでの言動です。

 

プライベートの言動においては、会社に不利益を与える場合でも慎重に対応しなければなりません。しかし最近では、SNSにおいて会社の社会的評価を下げる言動が発生した際に、懲戒解雇が認められるケースが発生しています。

懲戒解雇する場合に押さえておきたい3つの有無確認事項とは?

懲戒解雇は慎重に行わなければならない事項です。まずは、必ず確認しておきたい有無確認事項を3つチェックしておきましょう。

 

解雇処分を行う際には会社側の都合を一方的に伝えるのはNGです。どのようなケースにおいても当事者はもちろんのこと、直属の上司や場合によっては同僚にもヒアリングを行うことが必要となります。

 

法律的にも認められる事項が発生した際に、懲戒解雇として認められます。

懲戒解雇の有無確認事項1:就業規則の懲戒解雇条項

懲戒解雇を視野に入れた際に、事前に確認しておきたいのが就業規則においての懲戒解雇条項です。基本的には懲戒解雇条項は就業規則の絶対的記載事項とされています。

 

特に着目しておきたいのが、退職金規定です。記載されている内容によっては、どのような状況においても減額・不給にできません。懲戒解雇対象者が発生した時だけではなく、事前に確認にしておきたい内容のひとつです。

懲戒解雇の有無確認事項2:対象者への弁明機会付与

会社の従業員同士はもちろんのこと、会社と従業員の立場も基本的には平等でなければいけません。懲戒処分を行う際には、会社側は証拠となる物証を残す必要があります。

 

そして懲戒解雇の対象者の弁明の余地を与えることも大切です。解雇予告を出す前に、本人の状況や意見を聞いた上で懲戒解雇の判断を行っていきます。

懲戒解雇の有無確認事項3:合理的理由と社会的妥当性

懲戒解雇とする理由は、会社によって色々と出てくるでしょう。しかし会社側が重大な損失を受けたと感じた場合においても、社会的に合理的に判断することが必要となります。

 

重大とされる内容は会社によって違います。しかし、それだけを基準に懲戒解雇の処分をくだすのは早い場合もあります。懲戒解雇が適用されたケースを確認しながら処分を考えていくのが適切です。

懲戒解雇は再就職を難しくする?

会社側が従業員に対して与えられる罰則の中でも、最も重いとされているのが懲戒解雇です。その分、会社側は懲戒解雇を視野に入れていても、判断をくだすのは慎重になります。

 

懲戒解雇の処分を受けてしまうと、今後の就職活動が不利になってしまう場合が多いです。履歴書に記載をしていなくても、前職の会社に勤務態度を確認する面接官も少なくありません。

離職票の重責解雇とは?

懲戒解雇で退職を余儀なくされた場合にも、離職票は発行されます。離職票には離職理由の記載欄があり、懲戒解雇をされた場合には重責解雇とされます。

 

懲戒解雇とはその時の会社内で収まるものではないということは、社会人になる上で知っておきたいことです。それだけ対象者にとって重要な事態となることは、会社側にとっても頭に入れておかなければなりません。

懲戒解雇につながる処分とは?

懲戒解雇を考えている際にはつぎの2項目について着目しておきましょう。同じ理由においても、対象者のそれまでの勤務内容によっては対応方法を変えられる場合もあります。

 

重要事項となりますので、対象者の立場も考えた処分を行っていくことが大切です。

度重なる懲戒処分

ひとつひとつの出来事においては懲戒解雇に相当することでなくても、度重なる違反行為が見られた場合は懲戒解雇に繋がります。

 

主に遅刻や早退、欠勤、業務不備など度重なる違反行為が繰り返され、その都度注意・指導を行っていても改善が見られなかった際には懲戒解雇の対象と認められるのです。

 

しかし口頭だけの注意では信ぴょう性にかけてしまうので、注意・指導内容は記録として残しておく必要があります。

諭旨退職勧告

対象者のそれまでの勤務内容によっては、懲戒解雇の前に諭旨退職勧告を取り入れる場合があります。諭旨退職勧告とは懲戒解雇の次に重い処分です。しかし処分に理由に関しては大きな違いはありません。

 

簡単に言うと本来であれば懲戒解雇の対象となる人物であっても、それまでの勤務内容の実績などから情状酌量の期間を与えるということです。諭旨退職勧告がくだされた際に、決められた期間内であれば自己都合退職が認められます。

懲戒解雇対象者も労基法に守られていることを念頭に手続きを!

懲戒解雇を視野に入れている社員に対しては、会社側も色々と思うところがあるでしょう。しかしどんな状況においても、冷静に判断することが大切です。

 

懲戒解雇の対象者も労働基準法により守られていることは、絶対に忘れてはいけません。間違った手順は会社側だけではなく、対象者にも不利益を与えてしまいます。さまざまなケースを視野に入れながら慎重に、そして正確に手続きを行っていきましょう。