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試用期間中に解雇は可能?解雇が認められるケース4選と注意点を解説

試用期間とは?

試用期間とは、従業員を本採用するかどうか実際の勤務を通して判断するために企業側が設ける期間のことです。

 

期間は明確に定められていませんが、1カ月から半年程度が目安となっており、一般的には3カ月とする例が多いです。また、企業は就業規則や雇用契約書などに試用期間について明記することが義務付けられています。

 

試用期間を経て本採用に至る場合、基本的には長期雇用を前提とした雇用契約を結ぶことになります。

試用期間中の解雇手続き

試用期間中に従業員が不適格であると認められた場合、それだけの理由で契約を解約することができます。

 

一般的に、本採用している従業員をやむを得ず解雇する場合、企業は少なくとも30日以上前に本人に対して解雇予告を行う必要があります。

 

しかし試用期間中の場合、企業は契約の解約権を留保している状態と理解できるため、通常よりも広い範囲で即日解雇などが認められています。

厚生労働省

試用期間が14日を超えた場合

試用期間が14日を超えている従業員を解雇する場合は、通常の解雇と同様の手続きが必要になります。

 

前述の通り、通常解雇を行う場合、企業は30日前に労働者に対して解雇予告を行う必要があります。また、即日解雇の場合は労働者に対して30日分以上の平均賃金を支払う義務が発生します。

 

試用期間であっても採用後14日を超えている場合は、上記の解雇予告制度が適用されます。

【労働基準法 第21条】

試用期間中の解雇が認められるケース4選

試用期間中の解雇が認められるケースもあります。

 

試用期間中は通常の解雇よりも幅広い範囲で解雇の自由が認められているとはいえ、採用している以上、正当な理由がなければなかなか解雇はできません。それでも、解雇に相当する正当な理由として試用期間中の解雇が認められるケースがあります。

 

ここでは試用期間中の解雇が認められるケース4選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

解雇が認められるケース1:勤務態度が著しく悪い場合

上司の指示に一切従わないなど、試用期間中の勤務態度が極めて悪いケースでは解雇が認められます。

 

試用期間中での解雇でも、客観的に見て解雇に合理性があり、社会通念上解雇が相当だと認められるレベルでのみ許されると言えます。

 

そのため、職場での指示にまったく従わなかったり、正当性なく反抗的な態度をとったりするなど職場の規律を乱すようなケースであれば、解雇が認められるでしょう。

解雇が認められるケース2:正当な理由のない欠席や遅刻を繰り返す場合

正当な理由がなく遅刻、欠席が多いケースでは解雇が認められます。

 

決められた始業時刻を守って勤務を行うのは社会人として最低限守るべきルールです。そのため、体調不良や交通機関の遅延などの正当な理由なく遅刻や欠席を繰り返す場合、社会人としての最低限のルールを守る認識がないと判断できるため、解雇が認められる可能性があります。

解雇が認められるケース3:健康上の理由で就業困難になった場合

病気などの理由で業務が困難になった場合は解雇が認められます。

 

病気などの健康上の理由によって就業に耐えられない状態になった場合は、試用期間中でなくても普通解雇として解雇が認められるケースがあります。

 

ただし、就業規則としてその旨を記載している必要があるため、多くの会社では就業規則の解雇事由に精神や身体の障害によって業務に耐えられない場合に解雇できるように記載されています。

解雇が認められるケース4:職務経歴書などに経歴詐称があった場合

採用時に提出している職務経歴書などに重大な虚偽があった場合は解雇が認められます。

 

採用時には労働者は履歴書や職務経歴書などでこれまでの経歴を自己申告することになります。しかしその内容に虚偽があれば、もともと採用にあたって企業が求めていた人材やスキルを満たしていない可能性があります。

 

そのため、特に故意に経歴を詐称していた場合は、試用期間中でも解雇が認められる可能性が高いです。

試用期間中に解雇する際の注意点4つ

試用期間中に解雇する場合は注意しなければいけないポイントがあります。

 

ここまでご紹介した通り、試用期間では本採用後よりも幅広い理由での解雇が認められています。そのため、問題がありそうな従業員の場合、本採用前に解雇を検討することもあるでしょう。

 

しかし試用期間中での解雇であれば、どのような状況でも可能というわけではありません。ここでは試用期間中に解雇する際の注意点4つをご紹介します。

解雇する際の注意点1:労務管理をきちんと行う

試用期間を設ける場合は適切な労務管理を行う必要があります。

 

試用期間中の労働者は不安定な立場となることから、試用期間を設けて雇用する場合は最低賃金を下回らないように、さらに時間外労働の際には割り増し賃金を支払うようにしっかりと管理する必要があります。

 

また、雇用保険や社会保険の加入条件を満たしている場合は加入の手続きも行わなければいけません。

解雇する際の注意点2:試用期間の長さ

試用期間は合理的な期間を設定する必要があります。

 

試用期間の上限は法律で定められているわけではありませんが、従業員の適性を判断するために必要な期間以上の長期の試用期間を設けてしまうと、公序良俗違反になる可能性があります。

 

また、試用期間を繰り返し延長するようなこともできません。試用期間は3カ月を目安に、長くても本人の同意を得たうえで半年程度とするようにしましょう。

解雇する際の注意点3:解雇理由を明確にする

試用期間中に解雇する場合は、解雇理由について客観的に明確にする必要があります。

 

試用期間中での解雇であっても明確な理由なしに解雇することはできません。就業規則にのっとって判断することはもちろん、客観的に解雇せざるを得ないことを証明できるようにする必要があります。

 

たとえば、繰り返し注意をしたにもかかわらず業務態度が改善されなかったことがわかるように、始末書やメールなどを残しておくようにしましょう。

解雇する際の注意点4:解雇予告をきちんと行う

試用期間中に解雇する場合も適切に解雇予告を行うようにしましょう。

 

前述の通り、試用期間中であっても本採用時と同様の30日前の解雇予告は必要です。ただし、試用期間を開始してから14日以内の解雇であれば解雇予告は不要となります。

解雇をする前に人事が知っておくべきこと3つ

試用期間中に解雇する場合も適切に解雇予告を行うようにしましょう。

 

試用期間中、企業は客観的に見て正当な理由があれば従業員を解雇することができます。しかしいくつかの点について守らなければ、逆に従業員に訴えられてしまう可能性があります。

 

ここでは最後に、試用期間中の従業員を解雇する前に人事が知っておくべきこと3つをご紹介します。

解雇をする前に知っておくべきこと1:就業規則を明確にする

試用期間を設ける場合は、試用期間に関する就業規則をきちんと定める必要があります。

 

試用期間中のルールや解雇事由については就業規則で明文化しておきましょう。文書として記載されていなければ、解雇の際にトラブルに発展する可能性があります。

 

実際に従業員から訴えられた場合、いくら口頭で事前に説明していたとしても、それが証拠として認められることはまずありません。

解雇をする前に知っておくべきこと2:短期的評価で解雇判断をしない

未経験者や新卒採用者に対して短絡的な評価で解雇を行うのはリスクがあります。

 

経験がない人材を採用した場合、最初は仕事ができないのが普通です。そのため、未経験採用を実施しているにもかかわらず、試用期間中に企業が求めるレベルに達しなかったからと言って解雇判断を行えば、不当解雇として訴えられる可能性があります。

解雇をする前に知っておくべきこと3:成果だけで解雇判断をしない

経験者であっても、プロセスを考慮せずに解雇判断をするのはリスクを伴います。

 

経験者を中途採用する場合、試用期間中でも当然成果を期待することが多いです。しかし指示通りの業務を行い、真面目に業務に取り組んでいても目標成績に達しないこともあります。

 

そのような場合に、結果だけを見て解雇してしまうと不当解雇となる可能性が高いため、注意しましょう。

試用期間中に解雇の判断をする場合は慎重に行おう

試用期間中の従業員であっても、正当な理由がなければ解雇を行うのはリスクがあります。

 

ぜひこの記事でご紹介した試用期間中の解雇が認められるケースや試用期間中に解雇する際の注意点、解雇をする前に人事が知っておくべきことなどを参考に、試用期間中での解雇に関するルールをしっかりと把握するようにしましょう。

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試用期間とは?

試用期間とは、従業員を本採用するかどうか実際の勤務を通して判断するために企業側が設ける期間のことです。

 

期間は明確に定められていませんが、1カ月から半年程度が目安となっており、一般的には3カ月とする例が多いです。また、企業は就業規則や雇用契約書などに試用期間について明記することが義務付けられています。

 

試用期間を経て本採用に至る場合、基本的には長期雇用を前提とした雇用契約を結ぶことになります。

試用期間中の解雇手続き

試用期間中に従業員が不適格であると認められた場合、それだけの理由で契約を解約することができます。

 

一般的に、本採用している従業員をやむを得ず解雇する場合、企業は少なくとも30日以上前に本人に対して解雇予告を行う必要があります。

 

しかし試用期間中の場合、企業は契約の解約権を留保している状態と理解できるため、通常よりも広い範囲で即日解雇などが認められています。

厚生労働省

試用期間が14日を超えた場合

試用期間が14日を超えている従業員を解雇する場合は、通常の解雇と同様の手続きが必要になります。

 

前述の通り、通常解雇を行う場合、企業は30日前に労働者に対して解雇予告を行う必要があります。また、即日解雇の場合は労働者に対して30日分以上の平均賃金を支払う義務が発生します。

 

試用期間であっても採用後14日を超えている場合は、上記の解雇予告制度が適用されます。

【労働基準法 第21条】

試用期間中の解雇が認められるケース4選

試用期間中の解雇が認められるケースもあります。

 

試用期間中は通常の解雇よりも幅広い範囲で解雇の自由が認められているとはいえ、採用している以上、正当な理由がなければなかなか解雇はできません。それでも、解雇に相当する正当な理由として試用期間中の解雇が認められるケースがあります。

 

ここでは試用期間中の解雇が認められるケース4選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

解雇が認められるケース1:勤務態度が著しく悪い場合

上司の指示に一切従わないなど、試用期間中の勤務態度が極めて悪いケースでは解雇が認められます。

 

試用期間中での解雇でも、客観的に見て解雇に合理性があり、社会通念上解雇が相当だと認められるレベルでのみ許されると言えます。

 

そのため、職場での指示にまったく従わなかったり、正当性なく反抗的な態度をとったりするなど職場の規律を乱すようなケースであれば、解雇が認められるでしょう。

解雇が認められるケース2:正当な理由のない欠席や遅刻を繰り返す場合

正当な理由がなく遅刻、欠席が多いケースでは解雇が認められます。

 

決められた始業時刻を守って勤務を行うのは社会人として最低限守るべきルールです。そのため、体調不良や交通機関の遅延などの正当な理由なく遅刻や欠席を繰り返す場合、社会人としての最低限のルールを守る認識がないと判断できるため、解雇が認められる可能性があります。

解雇が認められるケース3:健康上の理由で就業困難になった場合

病気などの理由で業務が困難になった場合は解雇が認められます。

 

病気などの健康上の理由によって就業に耐えられない状態になった場合は、試用期間中でなくても普通解雇として解雇が認められるケースがあります。

 

ただし、就業規則としてその旨を記載している必要があるため、多くの会社では就業規則の解雇事由に精神や身体の障害によって業務に耐えられない場合に解雇できるように記載されています。

解雇が認められるケース4:職務経歴書などに経歴詐称があった場合

採用時に提出している職務経歴書などに重大な虚偽があった場合は解雇が認められます。

 

採用時には労働者は履歴書や職務経歴書などでこれまでの経歴を自己申告することになります。しかしその内容に虚偽があれば、もともと採用にあたって企業が求めていた人材やスキルを満たしていない可能性があります。

 

そのため、特に故意に経歴を詐称していた場合は、試用期間中でも解雇が認められる可能性が高いです。

試用期間中に解雇する際の注意点4つ

試用期間中に解雇する場合は注意しなければいけないポイントがあります。

 

ここまでご紹介した通り、試用期間では本採用後よりも幅広い理由での解雇が認められています。そのため、問題がありそうな従業員の場合、本採用前に解雇を検討することもあるでしょう。

 

しかし試用期間中での解雇であれば、どのような状況でも可能というわけではありません。ここでは試用期間中に解雇する際の注意点4つをご紹介します。

解雇する際の注意点1:労務管理をきちんと行う

試用期間を設ける場合は適切な労務管理を行う必要があります。

 

試用期間中の労働者は不安定な立場となることから、試用期間を設けて雇用する場合は最低賃金を下回らないように、さらに時間外労働の際には割り増し賃金を支払うようにしっかりと管理する必要があります。

 

また、雇用保険や社会保険の加入条件を満たしている場合は加入の手続きも行わなければいけません。

解雇する際の注意点2:試用期間の長さ

試用期間は合理的な期間を設定する必要があります。

 

試用期間の上限は法律で定められているわけではありませんが、従業員の適性を判断するために必要な期間以上の長期の試用期間を設けてしまうと、公序良俗違反になる可能性があります。

 

また、試用期間を繰り返し延長するようなこともできません。試用期間は3カ月を目安に、長くても本人の同意を得たうえで半年程度とするようにしましょう。

解雇する際の注意点3:解雇理由を明確にする

試用期間中に解雇する場合は、解雇理由について客観的に明確にする必要があります。

 

試用期間中での解雇であっても明確な理由なしに解雇することはできません。就業規則にのっとって判断することはもちろん、客観的に解雇せざるを得ないことを証明できるようにする必要があります。

 

たとえば、繰り返し注意をしたにもかかわらず業務態度が改善されなかったことがわかるように、始末書やメールなどを残しておくようにしましょう。

解雇する際の注意点4:解雇予告をきちんと行う

試用期間中に解雇する場合も適切に解雇予告を行うようにしましょう。

 

前述の通り、試用期間中であっても本採用時と同様の30日前の解雇予告は必要です。ただし、試用期間を開始してから14日以内の解雇であれば解雇予告は不要となります。

解雇をする前に人事が知っておくべきこと3つ

試用期間中に解雇する場合も適切に解雇予告を行うようにしましょう。

 

試用期間中、企業は客観的に見て正当な理由があれば従業員を解雇することができます。しかしいくつかの点について守らなければ、逆に従業員に訴えられてしまう可能性があります。

 

ここでは最後に、試用期間中の従業員を解雇する前に人事が知っておくべきこと3つをご紹介します。

解雇をする前に知っておくべきこと1:就業規則を明確にする

試用期間を設ける場合は、試用期間に関する就業規則をきちんと定める必要があります。

 

試用期間中のルールや解雇事由については就業規則で明文化しておきましょう。文書として記載されていなければ、解雇の際にトラブルに発展する可能性があります。

 

実際に従業員から訴えられた場合、いくら口頭で事前に説明していたとしても、それが証拠として認められることはまずありません。

解雇をする前に知っておくべきこと2:短期的評価で解雇判断をしない

未経験者や新卒採用者に対して短絡的な評価で解雇を行うのはリスクがあります。

 

経験がない人材を採用した場合、最初は仕事ができないのが普通です。そのため、未経験採用を実施しているにもかかわらず、試用期間中に企業が求めるレベルに達しなかったからと言って解雇判断を行えば、不当解雇として訴えられる可能性があります。

解雇をする前に知っておくべきこと3:成果だけで解雇判断をしない

経験者であっても、プロセスを考慮せずに解雇判断をするのはリスクを伴います。

 

経験者を中途採用する場合、試用期間中でも当然成果を期待することが多いです。しかし指示通りの業務を行い、真面目に業務に取り組んでいても目標成績に達しないこともあります。

 

そのような場合に、結果だけを見て解雇してしまうと不当解雇となる可能性が高いため、注意しましょう。

試用期間中に解雇の判断をする場合は慎重に行おう

試用期間中の従業員であっても、正当な理由がなければ解雇を行うのはリスクがあります。

 

ぜひこの記事でご紹介した試用期間中の解雇が認められるケースや試用期間中に解雇する際の注意点、解雇をする前に人事が知っておくべきことなどを参考に、試用期間中での解雇に関するルールをしっかりと把握するようにしましょう。