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地域限定社員とは?特徴7つと導入するときのポイントを徹底解説

地域限定社員とは何か?

地域限定社員とは、勤務する地域や転勤する地域が限定されており、転居を伴う異動のない、雇用期間の定めのない労働者という意味です。厚労省のサイトでも多様な正社員の一つとして紹介されています。

地域限定社員の定義には派遣社員、契約社員、アルバイトや副業などの非正規雇用は含まれず、正社員同様に総合職と一般職の区別はあります。

ここからは、地域限定社員の特徴や導入する際のポイントについて解説していきます。

地域限定社員の特徴7つ

地域限定社員は、働き方改革の流れで大手企業をはじめ様々な企業で導入されています。
例えばアパレル業界ではユニクロ、ワールド、ライトオンやタカキューなどの企業が導入しています。

一方で、転勤以外にも給与や賞与といった賃金水準、役割や出世について正社員とは条件が異なる場合もあり、メリット・デメリットがあります。

ここからは、地域限定社員の特徴を7つ解説していきます。

地域限定社員の特徴1:転勤や転居が必要ない

地域限定社員には転居を伴う転勤がなく、転勤があったとしても現在の住まいから通勤可能なエリアに限定されており、通勤時間の心配もありません。

長期出張はあっても転勤で地元を離れたり、よく知らない街で育児や介護に悩むこともありません。結婚後に単身赴任もなく、家族と一緒に過ごせます。住み慣れた街で安心して長く働けるため、正社員に比べると男女ともにワーク・ライフ・バランスを保った生活がしやすいです。

地域限定社員の特徴2:福利厚生が充実している

地域限定社員といっても正規雇用労働者であるため、アルバイトといった非正規雇用とは異なり、正社員並みに福利厚生が充実しています。

正社員同様の処遇で通勤手当等の各種手当があり、社員食堂や保養所等を利用できる場合が多いです。

例えば、タマホームでは資格手当、財形貯蓄制度や祝い金など通常の正社員と同条件の福利厚生で地域限定社員の募集を行っています。

地域限定社員の特徴3:地域を限定して募集している

企業は雇用する際に通常の正社員と誤解が生じないよう、地域限定社員の採用の際は勤務エリアを限定して募集を行います。例えばイオンリテールでは、北海道・九州・沖縄の店舗を除く自宅から通勤可能な店舗というように勤務地を限定して募集しています。

地域限定社員の募集かどうか判断するためには、求人内容の勤務地が限定されているか確認しましょう。名称は法律で定められているわけではなく、企業によって様々です。

地域限定社員の特徴4:給料が低いことが多い

転勤のない地域限定社員は、正社員に比べると経験や職務が限定されるといった理由で賃金規程に別の定めがあり、賃金格差になっている場合もあります。

企業の就業規則や雇用契約書によって異なりますが、正社員に比べてボーナス、昇給や退職金が少なく、年収が低くなることもあります。給料だけでなく、管理職への昇進にも影響する場合があります。

地域限定社員の特徴5:解雇される場合がある

勤務地が限定された雇用形態のため、勤務エリアでの事業の廃止や店舗を閉店する場合に解雇される可能性があります。正社員の場合は異動できますが、地域限定社員は異動ができないからです。

しかし、事業所が閉鎖されるからといって必ずしも解雇が有効になるわけではありません。判例上も地域限定社員であることだけを理由に配置転換可能性がないとして解雇することは難しいとされています。

地域限定社員の特徴6:仕事がマンネリ化しやすい

地域限定社員には転居を伴う転勤がなく、同じ事業所で長く働くことになります。同僚の顔ぶれや仕事内容が固定化してしまいがちです。

勤務地が変わらないことにより、5年、10年と仕事をしていても上司はおなじまま、仕事内容もあまり変わらず、社内での人間関係や業務がマンネリ化しやすいという課題があります。

厚生労働省の事例紹介資料では、福岡に本社をもつ明治屋産業株式会社が事例として取り上げられています。

地域限定正社員制度導入事例集

地域限定社員の特徴7:スキルアップが望めない

地域限定社員は対応可能な業務が限定されていることもあり、正社員と比べるとスキルアップが望めず、モチベーションの低下や給与格差につながる場合もあります。

そうした問題点を踏まえた制度として、無印良品を営む良品計画では社員のライフイベントを変更理由に正社員と地域限定社員との転換制度を設けています。入社後も社員の希望に応じて雇用形態を転換できます。

地域限定社員を導入するときのポイント5つ

地域限定社員を導入する際、どのような点に気をつければよいのでしょうか。転勤のある正社員と同じ条件でも、差をつけすぎても不公平になってしまいます。

ここからは導入するときのポイントを5つ解説していきます。なるべく反対意見が少なく導入できるよう、ぜひチェックしてください。

地域限定社員を導入するときのポイント1:導入する目的を明確にしておく

制度を利用する社員や管理職、応募者に理解を得られる説明ができるよう、地域限定社員を導入する目的を明確にすることがポイントです。

人材課題や経営課題を洗い出し、優秀な人材の離職を防ぐ、新たな人材の確保など目的を明確にしましょう。

人材不足が続いた飲食業界でも、吉野家、松屋、ワタミ、モンテローザ、マクドナルド、ロッテリア、スターバックス、タリーズなど様々な企業で地域限定社員を導入しています。

地域限定社員を導入するときのポイント2:ニーズを把握しておく

新卒や転職でエントリーする方に対して、履歴書や面接で志望動機のヒアリングを通して将来のキャリアパスや求める働き方などのニーズを把握しておきましょう。

ニーズを把握しておかないと雇用後のミスマッチや早期離職にもつながりかねません。円滑に制度を運用するために、エントリーする方のニーズと企業の地域限定社員の導入目的が合致しているかを確認しておくことが大切です。

地域限定社員を導入するときのポイント3:勤務条件を決める

地域限定社員を導入する職種・勤務時間・役割などの勤務条件の詳細について決めておきましょう。

勤務条件を決めておかないと、正社員との待遇に差をつける基準があいまいになってしまいます。

地域限定社員の勤務条件を明確にしておくことで、正社員と同一条件については同じ待遇、異なる条件については違いを勘案した待遇といったように、それぞれの待遇を決める基準になります。

地域限定社員を導入するときのポイント4:納得のいく待遇にする

転勤のある正社員と同じ勤務条件では不公平につながるため、どの程度差をつけた勤務条件にするのか、地域限定社員へ転換する場合は減給するのかなど待遇を検討し、納得のいく待遇にすることがポイントです。

正社員との賃金格差を大きくしすぎないよう、ポイント3で紹介した勤務条件をしっかり決めたうえで、不公平感のない地域限定社員の待遇を検討するようにしましょう。

地域限定社員を導入するときのポイント5:目標や労働条件を決める

地域限定社員のキャリアパスの目標や労働条件を決めて、キャリアアップへの機会を準備しておきましょう。

地域に根付いて働くプロフェッショナルになることが目標であれば、後押しするための教育訓練を工夫するといった対応も必要です。社員のモチベーション維持にもつながりますので、社員区分に関わらず、専門性を発揮できる環境を整備しましょう。

地域限定社員について理解しよう

地域限定社員は、人手不足が深刻化する日本において多様な働き方に対するニーズに応え、優秀な人材の確保・定着をするために有用な制度です。通常の正社員とは異なる特徴や納得のいく制度導入のポイントへの理解を深めつつ、地域限定社員の導入を検討してみましょう。

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