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職住近接が注目される理由とは?メリットとデメリット5つをご紹介

職住近接とは?

東京や大阪などの大都市で働くビジネスパーソンの中には、毎日郊外から片道1時間以上かけてオフィスに通勤しているという人も少なくありません。

しかし、最近では「職住近接」という概念が重視されるようになってきています。職住近接とは自宅と勤め先の距離が近いこと、すなわち通勤時間が短くてすむことを意味する言葉です。

職住近接が注目されている理由

そもそも、なぜ職住近接が注目されるようになったのでしょうか。その主な背景として挙げられるのが、日本特有の通勤事情です。

東京などの都市圏では通勤ラッシュが恒常的に生じており、長時間の通勤により心身ともに疲弊するビジネスパーソンも少なくありません。

こうした問題を解消すると同時に、都心と地方の格差を是正するために国土交通省は職住近接を推奨しています。

職住近接のメリット5つ

国土交通省が職住近接を推奨していると聞いても、実際に企業やビジネスパーソンにどのようなメリットがあるのかよくわからないと感じる方も少なくないことでしょう。

職住近接は企業にとっても、またビジネスパーソンにとってもメリットがあるものです。ここからは、職住近接を実践する主なメリットを5つピックアップしてご紹介していきます。

メリット1:通勤時間が短縮できる

職住近接のメリットとしてまず挙げられるのが、従来よりも通勤時間を短縮できるという点です。

毎日長時間かけて通勤をすると心身ともに疲れ切ってしまい、それが原因で健康を損ねてしまうこともあります。

職住近接を実践すれば通勤にかかる時間が減り、他のことに時間を多く費やせるようになるため、メリットが大きいと言えるでしょう。

メリット2:ワークライフバランスがとりやすい

平日は職場と自宅を往復するだけで終わってしまい、自分の時間をもてないことにストレスを感じているビジネスパーソンも多いでしょう。

職住近接によって通勤時間が短くなれば、睡眠時間をより多く確保できるようになりますし、プライベートのためにより多くの時間を使えるようになるでしょう。

ワークライフバランスが実現できれば、幸福度がアップします。

メリット3:企業は交通費を削減できる

職住近接によって得をするのは労働者だけではありません。職住近接を実現すれば社員の通勤距離が縮まるため、おのずと交通費も少なくなり、コストカットにつながります。

一人につき、毎日数百円程度でも交通費が削減できれば、年間にするとかなりの金額を削減できるでしょう。こうしたコストカットは、経営の健全化にもつながるはずです。

メリット4:生産性が上がる

毎日長時間通勤をするとどうしても心身に疲れが蓄積するため、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいがちです。職住近接は、こうした問題の解決策にもなりえます。

通勤時間が短くなればストレスが軽減されて仕事に集中しやすくなるうえに、睡眠時間もたくさん確保できるようになるため、より多くのエネルギーを仕事に注ぐことができるでしょう。

メリット5:採用時のアピールポイントになる

コストを少しでも削減したいという考えから、短距離通勤が可能な人物を優先して採用する企業もあります。

職場と自宅が近いこと、すなわち職住近接の働き方ができることは、企業に採用してもらうためのアピールポイントになりえるでしょう。

就職や転職をより有利に進めるために、自宅から近い企業に応募するというのもひとつの手です。

職住近接のデメリット5つ

ここまで見てきたように、職住近接は労働者だけでなく企業にもさまざまなメリットをもたらしてくれます。

しかし、メリットだけではなくデメリットも同時に存在することを知っておかねばなりません。では、職住近接によって生じうるデメリットとは具体的にどのようなものなのでしょうか。

ここからは、職住近接のデメリットについて解説していきます。

デメリット1:子育て・育児の環境

職住近接のデメリットとしてまずご紹介したいのが、子育ての環境で困る可能性があるという点です。オフィス街に住んで短距離通勤を行う場合、一人暮らしならば特に問題はありませんが、子育て家庭ならば不便に感じる可能性が高いでしょう。

近隣に学校などの施設がなく、子育てのための環境が整っていない場合は家庭にとって大きなデメリットだと言えます。

デメリット2:家賃が高くなる

家賃の問題も、職住近接のデメリットのひとつとして挙げられるでしょう。都心のオフィスに通勤しているビジネスパーソンの場合、職住近接を実現しようとすると、家賃の高い都心に住まざるを得ないため、家計が圧迫されかねません。

また、家賃が高くなるのは、社員の住宅費補助をおこなう企業にとっても問題だと言えるでしょう。

デメリット3:メリハリをつけにくい

職住近接によって通勤距離・時間が短縮されることを嬉しく感じる人もいれば、逆にストレスと感じる人もいます。

電車やバスに乗って景色を眺めたり、徒歩で駅まで歩いたりすることで仕事のストレスを発散していた人の場合、職場と自宅の距離が近すぎると気持ちの切り替えが難しくなってしまうでしょう。

仕事をする空間と生活をする空間が近すぎると、メリハリがつきにくくなります。

デメリット4:職場の人と出くわす可能性が高い

自宅から短時間でオフィスに通うようになると、通勤のストレスが減り、睡眠時間をより多く確保できるようになるでしょう。このように職住近接は平日においてはメリットが大きいですが、逆に休日はデメリットを生じることもあります。

休日に近所を散歩している場合など、職場の人と出くわしてしまう確率が高くなるため、休日をリラックスして過ごせずに不満を感じる人もいるでしょう。

デメリット5:残業が増えることも

職場と自宅の距離が遠ければ、「早く退勤しなければ自宅に帰るのが遅くなってしまう」「終電を逃してしまう」といった理由で仕事を切り上げることができます。

職住近接の社員の場合、「会社から自宅まですぐだから」という理由で会社から急に呼び出しを受ける場合や、残業を余儀なくされることもあるでしょう。

このように、職住近接が原因でストレスを感じる場合もあります。

職住近接の現状

ここまでは、職住近接の主なメリットとデメリットについて見てきました。職住近接は必ずしも社員にとってプラスになるとは限りませんが、上手く実践すれば社員と企業の両方にメリットをもたらしてくれると言えるでしょう。

では、実際に職住近接はどの程度実現されているのでしょう。ここからは、職住近接の現状について解説していきます。

地方よりも首都圏の方が進んでいる

職住近接は、地方よりも東京を中心とするエリアで進んでいます。国土交通省が発表した「平成29年度大都市交通センサス分析調査報告書」では、都心部で人口が年々増加傾向にあることが指摘されています。

とりわけ、通勤しやすい鉄道沿線エリアに人口が集中している現状が分析されており、首都圏では職住近接が進んでいることがうかがえるでしょう。

平成29年度大都市交通センサス分析調査報告書

若い世代の需要が高い

UR都市機構が2019年に発表した「平成世代と昭和世代の暮らし意識調査」によると、シニア世代よりも若い世代のほうがより強く住職近接を希望しています。

この調査によって、住む町を決めるにあたって重視する点が世代で異なることが明らかにされました。昭和世代は買い物がしやすい環境であることを重視するのに対して、若い平成世代は職場が近いことを重視しています。

「平成世代と昭和世代の暮らし意識調査」

職住近接を取り入れよう!

今回は最近注目を集める「職住近接」という概念をテーマに、その具体的な内容やメリット・デメリットについて解説してきました。

職住近接には仕事とプライベートのメリハリがつきにくいといったデメリットも存在しますが、自由時間がより多く確保できるといったメリットも多く存在します。

職住近接を取り入れて、ワークライフバランスを実現しましょう。