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働き方改革の調査から知る残業時間の現状

ベースメントアップ株式会社が実施した、1ヶ月の残業時間に関するアンケート調査によると、労働者の約4割はほとんど残業せずに退社していることが分かりました。
その一方で60時間以上残業しているという回答も、全体の1割を超えています。働き方改革が進められる中で、実際の職場での就労状況はどうなっているのでしょうか?
職場

調査結果の概要

今回のアンケート調査では、1ヶ月間の残業時間について4つに分けて結果を分析しています。

1.10時間未満は39%

全体の中で最も割合が高かったのは、ほぼ残業なしに近い10時間未満でした。日本の伝統的な職場環境のイメージに反して、ほとんど残業せずに退社している人の割合が、意外に多いことが分かります。

2.30時間未満は35%

働き方改革により労働環境が是正されている結果からか、1日の残業時間が1~1.5時間に収まる人の割合も35%に上っています。つまり1ヶ月の残業時間が30時間未満の人は全体の74%となり、適正な労働時間が守られている現状が分かりました。

3.45時間未満は14%

現在の「36協定」によると、1ヶ月に認められている残業時間は45時間以内です。この時間帯まで含めると、労働者の9割近くは36協定の基準に従って働いていると言えるでしょう。

4.60時間以上は12%

1日の残業が2~3時間になる人の割合は、全体の12%という結果ですが、この場合には労使間で36協定の特別条項を結ぶ必要があります。
残業時間が月に80時間を超えると、過労死ラインとみなされます。

分析結果のポイント

適正な労働時間のめやす

日本では労働基準法によって、1日の労働時間は8時間で、週に40時間が「法定労働時間」として定められています。この時間を超えると残業とみなされます。
また36協定によって残業時間の上限は、1週間で15時間、1ヶ月で45時間以内と決められています。それ以上の残業を認める場合には、特別条項を結ぶ必要があります。

しかし国内で36協定を締結している会社の割合は約6割となっており、それ以外の会社では適切な労働時間管理が行われていない可能性もあります。

労働者側からみた実感は?

今回のアンケート調査では、働き方改革は一定の効果を上げているように感じられます。しかし具体的には残業時間について、「以前と変わらない」や「むしろ労働時間が長くなった」という意見もあるようです。

また大企業では労働時間が適正に管理されているものの、中小企業では以前よりも労働時間が増える傾向にあるという、日本特有の問題も指摘されています。
働く

一定の効果を上げる働き方改革

アンケートの結果を分析したところ、約9割の人が36協定の基準に従って働いているという事実が確認できました。
しかし今回のアンケートでは、職種や企業規模については明らかにされていません。企業間格差の有無や、36協定を結んでいない企業での実態については、別な調査が必要かもしれません。
それでも長時間労働が当たり前とされてきた日本でも、働き方改革による変化が生まれているのは間違いないでしょう。