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ジョブカード作成によるそれぞれのメリット3つ|ジョブカードの書き方

ジョブカードとはどんなカードのこと?

「ジョブカード」は求職者支援を目的とした職務能力を証明するカードのことで、2007年に政府が内閣府内に設置した成長力底上げ戦略構想チームによって制度が作られました。現在、厚生労働省が主導で、ハローワークなどで作れます。

 

これは履歴書やエントリーシートなどと何が違うのでしょうか。また、求職者や企業がどのように活用すればよいのでしょうか。

 

ジョブカードを使うことによるメリットや記入例などについて紹介します。

ジョブカード作成による従業員へのメリット3つ

まず、ジョブカードを作ると従業員にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

ジョブカードは求職者のためのカードのようなイメージがありますが、実は求職者だけではなく現在会社に勤めている人や企業の人事担当者など幅広く活用できます。

 

ここでは現在、従業員として働いている人にとって、ジョブカード作成にどのようなメリットがあるのかを紹介します。

ジョブカード作成のメリット1:実務能力を可視化させられる

ジョブカードには、履歴書や職務経歴書をより詳細にした職務経験を記入します。これによって、自身の実務能力を棚卸することができ、今後のキャリア開発やキャリアプランニングがしやすくなります。

また、転職活動を行う際に、自身のこれまでの職務経験や具体的なスキルが一目でわかるので、説明もしやすいです。

ジョブカード作成のメリット2:従業員個人の能力を整理できる

ジョブカードを作成するには、まず自分自身の職務経験を記入することからはじまります。これは、自身の職務経験の棚卸しをすることにもなるので現在の職業能力が明らかになり、自分の強みは何かを確認することができます。

 

さらに、ジョブカードのキャリアプランシートには自分が大事にしたい価値観や関心を持っていること、今後やってみたい仕事などをまとめます。これによって、さまざまなキャリア形成の手助けが可能になります。

ジョブカード作成のメリット3:従業員への専門実践教育訓練に活用できる

ジョブカードを作成しておくと、厚生労働大臣がキャリアアップ支援を目的として指定した講座を受講する際に、最大で費用の7割程度の給付金をもらうこともできます。

 

指定されている講座は看護師や介護福祉士、美容師、保育士などの国家資格や公的資格を目指すためのものが多いです。

 

講座に申し込む前にはジョブカードを作成し終え、訓練前キャリアコンサルティングを受けるなど準備が必要ですが、活用できればとても便利です。

ジョブカード作成による企業へのメリット3つ

先に述べた通り、ジョブカードを作成することは求職者や従業員だけでなく、企業にもメリットがあります。

 

ジョブカードの制度のメリットとしては、実は助成金を受けられるようなプログラムもあります。具体的にはどのようなメリットなのでしょうか。

 

ここでは、ジョブカード作成による企業のメリットを3つ紹介します。

ジョブカード作成のメリット1:求職活動支援書の作成に活用できる

ジョブカードにはキャリアプランシート、職務経歴シート、職業能力証明の3つの様式があります。

 

企業は事業主側の都合で従業員を解雇しないといけない場合や高年齢などでの離職予定者がいる場合には求職活動支援書を作成しないといけません。

 

ですが、ジョブカードの職業能力証明シート(様式3-2、3-3)に再就職援助措置関係シートを付け加えることで求職活動支援書として活用することができます。

ジョブカード作成のメリット2:履歴書の他に応募者の追加資料として活用できる

ジョブカードは採用の場面でも便利に活用することができます。

 

応募者が企業の求める人材と合うかどうかは、履歴書や職務経歴書だけではわからないことも少なくありません。実務経験やスキルまで詳しく記入したジョブカードも追加資料として提出してもらうことで、応募者の能力が把握しやすくなり判断材料が増えます。

 

また、社内の従業員にも、ジョブカードを用いて業務評価を行うことで従業員のキャリア形成支援にも活用できます。

ジョブカード作成のメリット3:国からの助成金を受けられる

ジョブカード制度のメリットとして、従業員が対象となる職業訓練を受けることで企業が国から助成金を受けることができます。

 

対象は特定訓練コースと特別育成訓練コースのみですが、企業はこれを活用することによって従業員の人材育成を行えるうえに助成金をもらうこともできます。

【シート別】ジョブカードの書き方の記入例

それでは、早速ジョブカードを作成してみたいところですが、どのように書くとよいのでしょうか。ジョブカードには様式が主に3種類あります。それぞれ詳細に書く必要があり、ボリュームも多いです。

 

ここではキャリアプランシート(様式1-1、1-2)、職務経歴シート(様式2)、職業能力証明シート(様式3-1、3-2、3-3)の順に記入例を紹介していきます。

ジョブカードのキャリアプランシートの書き方の記入例3つ

まず、キャリアプランシート(様式1-1、1-2)の書き方の記入例を見ていきましょう。

 

このシートには過去に経験したことを参考にして以下の記入例のように書くとよいでしょう。

 

「地方イベント参加経験から地域に貢献できる仕事をしたいと考えている」
「接客業での経験から、クレームに対する対応の仕方や気配りなど、接客のスキルを身に付けた」
「英語力を鍛えてきたので、英語力を発揮できる環境の下で業務を行い、スキルや専門性を高めたい」

ジョブカードの書き方1:就業経験のない方の場合

ジョブカードを書く人の中には学卒者など、就業経験のない方もいます。学卒者が使用するジョブカードは様式1-2になります。

 

様式1-2の場合には1-1の内容に加えて、学校の課程で取り組んだことやインターン参加状況、サークルやボランティアなどの活動を記入する箇所が設けられています。これによって、就業経験がなくてもそれまでの経験から得たものや価値観、スキルなどを判別できるようになっています。

ジョブカードの書き方2:就業経験があり就業経験が短い若年層の場合

就業経験はあるけれど、経験が少なく思うようにかけない人もいます。その場合には、学卒者と同じく就業経験のない人向けの様式1-2を利用して記入するのが良いでしょう。

 

また、正社員の経験は少なくてもアルバイトの経験などがある場合には、それらを記入することもできます。アルバイト経験から仕事に対する価値観や将来の展望を考える人も少なくありません。

 

キャリアプランをアピールできるよう、ジョブカードをうまく活用しましょう。

ジョブカードの書き方3:就業経験があり就業経験が長い中高年の場合

就業経験が長い人は、長い間同じ仕事をしてきたことによる上達したスキルを活かしたプランニングを書くことができます。また、幅広く業務を経験してきた人であれば、幅広い業務経験から得たことは何かを書くとよいでしょう。

 

記入例としては以下の通りです。

 

「30年間、会計経理システム営業に力を入れ売り上げに貢献した」
「企業に対して課題解決の提案をし、信頼を得ながら商談を進めることが得意である」
「これまでに得た商談ノウハウを活かせる仕事に就きたい」

ジョブカードの職務経歴シートの書き方の記入例

次に職務経歴シート(様式2)の書き方を見ていきましょう。勤務した会社ごとにシートを作成します。シートの第2面に該当する会社から証明を受けましょう。

 

このシートでは、職務ごとに出来事を振り返る必要があります。以下の記入例のように振り返りを記入します。

 

「営業を担当し始めた頃は契約を取ることができなかったが、徹底してお客様のニーズを聞くことで契約を取ることができた」
「接客のマナーやPOSシステムの仕組み、棚卸しの必要性など在庫管理の知識を得ることができた」
「物流の専門的な知識を学び、実践的な訓練を受けることで現品管理基礎などの専門能力を身につけることができた」

ジョブカードの職業能力証明シートの書き方の記入例3つ

職業能力証明シートには学歴や免許、資格などを記入します。履歴書に内容が近いですが、職業訓練を受けた記録なども記入することができ、履歴書よりもより詳しいです。

 

各項目にはコメントを書く箇所もあり、取得動機などが記入できます。コメントの記入例としては以下のようなものがあります。

 

(簿記検定)「インターンシップで経理業務に興味を持ち、取得しました」
(TOEIC)「自分の英語能力を把握したくて受験しました。日常生活で必要なコミュニケーションを英語で取ることができます」
(フィナンシャルプランニング)「金融分野に関心があり受講しました」

ジョブカードの書き方1:学習歴・訓練歴シートの場合

職業能力証明シートは「学習歴・訓練歴」「訓練成果・実務成果」「免許・資格」と、3つのパターンがあります。

 

学習歴・訓練歴シートには以下の記入例のように大学のゼミで専攻していたことや部活動などでの入賞歴や、職業訓練などを受けたことを記入できます。

 

「中学・高校時代ずっと吹奏楽部でした。高校3年生のときには全国コンクールで入賞しました」
「ゼミでは開発経済学をテーマに研究しました。アフリカの経済発展が世界に与える影響を学びました。」
「TOEIC上達を目的とし、1年間英語の専門学校に通いました。」

ジョブカードの書き方2:訓練成果・実務成果シートの場合

ジョブカードの中には、訓練や実務での成果を記入することのできるシートもあります。

 

ジョブカードを提出して指定されている講座を受けるとシートを発行してもらえるので、訓練での成果を国から正式に証明してもらえることになります。

ジョブカードの書き方3:免許・資格シートの場合

ジョブカードでは、免許・資格シートも別で作成します。

 

ここまで記入例などを紹介した通り、通常の履歴書に比べてかなり細かく分かれていて、詳細に記入する必要があります。その分、求職活動やキャリアプランを立てる際に活用しやすいですが、1人で書くのは簡単ではありません。

 

キャリアコンサルタントに支援してもらうことや、ハローワークでサポートしてもらうこともできますので、うまく活用しながら作成しましょう。

ジョブカードの作成方法3つ

ジョブカードの記入例などを紹介してきましたが、実際にどうやって作成していくとよいのでしょうか。

 

ジョブカードは、ソフトウェアを活用するか、あるいはPDF、Excelを使用して作成することができます。

 

それぞれの作成方法について詳しく見ていきましょう。

ジョブカードの作成方法1:ソフトウェアで作成する場合

ジョブカード作成支援ソフトウェアを使って作成すると、作成のための支援を受けながらジョブカードの作成や編集、印刷まですることができます。

 

このソフトウェアは求職者や従業員の人が個人で使用することも、企業が職業能力証明のために使用することもできます。

ジョブカードの作成方法2:PDFを使用する場合

ソフトウェアを使用しての作成は支援を受けながらできるので便利ですが、必ずしも全員がソフトウェアを使うのが得意なわけではありません。

 

手書きの方がやりやすいという方向けには、ジョブカードの様式をPDFでダウンロードしたうえで、印刷して使うこともできます。

ジョブカードの作成方法3:Excelを使用する場合

パソコンで作成するけれどソフトウェアによる作成支援は必要ない、という方は様式をExcelでダウンロードすることもできます。

 

シートの様式がたくさんあるので、自分の使うものはどれが該当するかを確認の上、ダウンロードして活用しましょう。

ジョブカードの記入例を参考にしよう

ジョブカードを作成するメリットや、記入例などを紹介してきました。

 

ジョブカードは求職者支援に役立つだけでなく、会社で働いている人のキャリアプラン作成にも活用できる優れものです。企業もジョブカードを活用することによって、従業員のキャリア支援ができたり、助成金をもらいながら人材開発ができたりとメリットがたくさんあります。

 

作成には時間がかかり、また助成金申請などに使う場合は早めに提出する必要もあります。使いたい人は早めに取り掛かっておくと安心です。

 

ジョブカードは仕事に生かせる気付きがたくさんありますので、ぜひ活用しましょう。