
ワーケーションのメリット7つを紹介!ワーケーションは今後拡大する?
ワーケーションとは?
ワーケーションとは、ワークとバケーションを合わせた造語で、休暇中にリモートで仕事をする方法のことです。2000年代にアメリカで始まった働き方です。
遊びながらワーキングするという発想は、日本人にはまだなじみのないやり方です。しかし取り組み次第では、オフィスでデスクにかじりついて仕事をするよりも、はるかに生産性が上がる場合があります。
ワーケーションの特徴
ワーケーションの特徴は、場所に縛られずに自由にあらゆる箇所からリモートで仕事ができることです。なぜならリモートワークは、会社が認定した場所でしか仕事ができない決まりとなっているからです。
またワーケーションとは、バケーションを楽しんでいる際中に仕事をするという意味ではありません。長期休暇中を取ってカフェやリゾートなどの非日常的な場所でリモートワークをしているというスタンスであれば、立派なワーケーションです。
ワーケーションの由来
ワーケーションはアメリカで2000年ごろに生まれたとされており、バケーション中にリモートワークで仕事もするという意味です。
バケーションとはもともとはフランス語で、現地の習慣である長期休暇を取るという意味です。外国は1カ月近く休暇を取る人がいるので、その間に滞在先で仕事をする人が多くいます。
日本にワーケーションが導入されるきっかけとなったのは、2019年4月1日の有休取得の義務化からです。長期休暇を取りやすくするための策の1つと言えるでしょう。
テレワークとの違い
ワーケーションとテレワークとの違いは、ワーケーションがリモートワークの場所を選ばないのに対して、テレワークは会社から決められた場所でのみ業務が認められていることです。
テレワークは離れた場所にオフィスを設置して、そこで仕事をするという感覚です。事前に勤務場所の申請をするため、常に企業側からの監視体制にあると考えるとわかりやすいでしょう。
ワーケーションのメリット7つ
ワーケーションのメリットについて考えていきましょう。ワーケーションのメリットは、自由な場所でのびのびと仕事ができることです。
休暇を兼ねて業務が行えるので、家庭サービスを充実させることもできます。自分自身のリフレッシュもできるので、肉体的にも精神的にも楽になるでしょう。
また、周囲への気兼ねや雑用などの仕事がなくなるので、作業に集中しやすくなり生産性が上がるというメリットもあります。
メリット1:プライベートの時間を確保しやすくなる
ワーケーションのメリットは、プライベートの時間を多く取れるといこうことです。
育児をしなければいけない立場のワーカーなどは、ワーケーションで子供の面倒を見ながら仕事ができます。また、食事の支度や選択・掃除の合間に、家事をしながらリモートワークができます。
遊びの場でもワーケーションなら、夜や昼間などの隙間時間に仕事が片付けられるので、たいへん便利です。
メリット2:働き方の自由度が上がる
ワーケーションは、私たちにさまざまな仕事形態を与えてくれます。
オフィスに行って決められた時間内に仕事をする・皆に付き合い残業をする・昼食も皆と一緒の時間に取らなくてはいけないなど、型にはまった生活をワーケーションが解き放ってくれます。
働き方の自由度が上がるということは、気分転換となり、ワーケーションでひとりひとりの生産性が上がることが期待されます。
メリット3:作業効率が上がる
ワーケーションを行うと、ひとりひとりの作業効率が上がります。
オフィスに行くと、周囲を気にした働き方をする必要があります。雑用も多くなり、生産性だけを考えると、必ずしも最適な環境であるとはいえません。
積極的に仕事を取り組んでいる社員は、実務にもっと集中したいと考えている人が大勢です。ワーケーションで周りを気にすることなく仕事に邁進すれば、作業効率は上がると考えられています。
メリット4:モチベーションが上がる
何かに邪魔されることなく、仕事を思う存分に行えるワーケーションでは、ひとりひとりの社員の活力がアップすると期待されています。
バケーション中のリモートワークは、仕事や遊びにメリハリをつけることに役立ちます。仕事を終わらせて遊びに行こうという気持ちから、ダラダラとしていたルーチンワークにも張りが出て、作業効率が上がると考えられています。
メリット5:家族との絆が深まる
ワーケーションで仕事をしながらも家族との時間を確保でき、旅行先で思い出を共有できます。特に子供が小さいうちは、親との交流がとても大切です。
子育てに参加できるということは、人生にとってたいへん貴重な経験です。家族内からもよろこばれ、仕事をしている姿勢を間近で見せることで、子供の教育にも非常に役立ちます。
メリット6:リフレッシュできる
ワーケーションはバケーションの延長線上で仕事ができるので、気分転換がすぐにできます。
オフィスで仕事をしているときは、自分だけリフレッシュするために出ていくなどの行為は決してできません。ワーケーションでは仕事のやりすぎで気分転換したくなったときに、すぐに遊びの行動に切り換えられます。
リフレッシュした体でもういちど仕事に向き合った方が、生産性が上がると考えられています。
メリット7:長期休暇を申請しやすくなる
ワーケーションを行うという名目で長期休暇を取る人が増える可能性があります。
溜まった仕事をワーケーション中に消化すれば良いという考え方が定着すれば、気兼ねなく休暇が取れるようになります。
政府の働き方改革で年休の消化が推奨されています。長期休暇を取りやすい職場だとわかれば、良い人材が集まる可能が高まります。
ワーケーションのデメリット4つ
ワーケーションのデメリットについても言及していきます。
良いこと尽くめのワーケーションですが、実はデメリットもあります。それは、人々の休暇や働き方に対する意識を変えるためには時間やコストがかかりすぎるということです。
日本で働く従業員のすべての人が、リモートワークに適しているとは限りません。ワーケーションへの切り替えは現状では難しいと考えられています。
デメリット1:コストがかかる
ワーケーションはテレビ電話やパソコンなど、仕事の環境を整えるためにコストがかかります。
ワーケーションの設備が整っている人というのは、多くないでしょう。どこにいても仕事ができる環境にするには、パソコンの配線や通信システム、カメラ設置などのハード面もですが、チャットワークなどの有料サービスの契約も必要になります。
これらのいろいろなシステムの使い方も習得するという、わずらわしさもあります。
デメリット2:導入に時間が必要
ワーケーションの導入には、労務管理に関する社内規定の変更などのさまざまな手続きが必要なため、時間がかかります。
ワーケーションを今日からしたくても、労働時間の計算方法や労災などの安全管理の問題があり、すぐには導入できません。
ワーケーションとはいえ社員にすべての責任を押し付けると、のちのちトラブルのもとになります。ワーケーションは時間をかけて導入するものだと認識しておきましょう。
デメリット3:切り替えが難しい
ワーケーションはオンとオフの切り替えが難しいといわれています。
旅先などで、いつ仕事をしていつ遊びをするのかは、本人の意思とスケジュール管理能力にかかっています。
まったくプライベートがなかった、または一向に仕事ができなかったという結果では、ワーケーションを行う意味がありません。社員ひとりひとりの自律性が求められています。
デメリット4:労働時間の把握ができない
ワーケーションでどのぐらい働いたのかを定義するのはたいへん難しいことです。
作業時間や作業工程の進み具合が通信記録などでわかったとしても、人事評価に人物評価や就業時間の長さなどを盛り込んでいる職場では、ワーケーションは非常に導入しにくい制度です。
ワーケーションは基本的に自己申告ですから、労働時間の正確な数値は誰にもはかれないといえます。
ワーケーションは将来増えていく?
時間単位の働き方を企業が推奨し始めたので、ワーケーションは将来増えていくと考えられています。
リモートやテレワーク、派遣などの雇用形態が主流になりつつあります。人工知能(AI)導入などで多様化する日本企業全体に、働き方を変える動きが起きているからです。
ワーケーションで休みながら働くという考え方が、将来に向けて広く受け入れられていくと期待されています。
ワーケーションを活かした働き方をしよう
ワーケーションを導入して、働き方改革を実践していきましょう。
ワーケーションを行えば、残業や有給の未消化も減ると考えられています。ワーケーションができる働きやすい企業というイメージを定着させれば、優秀な人材が集まり生産性も上がります。
また、従業員にとってもワーケーションはたいへん有意義な制度です。積極的に取り入れて自社の発展に役立てましょう。